18ステラC2500SHG XGへの改造
18年に買った、ライトゲーム用の『ステラC2500SHG』ですが、翌2019年に追加モデルとして 19ステラC2500SXGが発売になりました。
買い換えようか悩んでいたのですが、買いぞびれて2020年も残すところ1ヶ月弱
一年後には、次期ステラの噂も出ることだろうし、ギアの入替を行うことにしました。
C2500SHG スペック
- 品番: C2500SHG
- ギア比 : 6.0(HG) → 6.4(XG)
- ドラグ力(実用/最大): 2.0/3.0kg
- 自重: 180g
- スプール寸法(径/ストローク): 43/13.5mm
- ローターサイズ: #1000(材質 Mg)
#2500ローター以上は 材質が ALになります。 - ボディサイズ: #2500(材質 Mg)
- PE糸巻量: PE0.6-200、0.8-150、1-120
- 最大巻上長: 81cm(HG) → 86cm(XG)
- ハンドル長: 45mm
- ベアリング数(BB/ローラー): 12/1
- 本体価格: 80,900円
赤字の部分が今回の改造によって変更になる数値です。
C2500シリーズは、#2500ボディに、#1000ローター(Mg製)の組み合わせです。
#2500ローター(アルミ製)のステラ(コアソリッド)と比べ、ヴァンキッシュなどのクイックレスポンス系のリールに近い巻き心地のモデルになっています。
スプールのストロークは、C2500が 13.5mm、2500~C3000が 17mmになってます。
交換パーツ
19ステラC2500SXGのパーツリストだと、18ステラC2500SHGとの差異の比較が出来ない(番号が同じ)ので、18ステラC3000XG(03805)のギアを注文しました。
パーツ価格表【スピニングリール・ステラ】 | シマノカスタマーセンター
- 03805-0212 ピニオンギア 2,035円(税込)
超高強度真鍮製 - 03805-0214 ドライブギア 3,960円(税込)
バリアギア*1 - 03805-0215 中間ギア(L) 935円(税込)
エンジニアプラスチック製
使った部品は上記の3点
交換する事によってギア比は、6.0から 6.4になります。
シマノの#2500番シリーズのHGは整数倍のギア比(6.0)なので同じ歯面が常に当たるので、あまり好きではありません。
19ヴァンキッシュ・ギアとの比較
丁度、同じ番手の 19ヴァンキッシュC3000XGも持っているので、ドライブギヤの比較を行って見ます。
2台続けてスピニングリールを分解するのは、面倒なのですが、ブログネタとして丁度良いので...
やはり歯数も32枚で、ドライブギヤは同じ規格でした。
19ヴァンキッシュはアルマイト加工で、18ステラは表面改質された金色のバリアギヤになっていますね。(表面強度はステラが上です。)
上記の表に、なぜか 17ツインパXDがありますが、噂では 18ステラとギア形状が同じらしいです。(14ステラと互換なし)
18ステラの構造を作る為の実験機だったのでしょうか。ツインパXDが名機と言われる理由はココにあるのでしょうね。
ステラとヴァンキッシュ(ツインパ含む)のギアは互換があり入れ替えても、問題有りませんし、耐久性が向上します。
バラバラに分解するのが面倒なので、ピニオンギアと、中間ギアは比較(金額も同じ)しませんでしたが、ステラのギアを組み込んで回してみても違和感もありませんでした。
グリスアップして、ギアを戻して元通りに組み立てて一旦終了。
ヴァンキッシュとの比較はこれで終了です。
18ステラ HGからXGへの変更
今度は18ステラC2500SHGを分解して、ピニオンギアを取り出します。
18ステラは気密性が高く、2年以上使っているのに、グリスの乳化や、変色も無く綺麗な状態をキープしていました。(使用頻度も少ないですので)
バラバラにして、中間ギアを抜き取ります。
XGドライブギアは歯数が32枚でピニオンの歯数5枚、ギア比 6.4:1 です。
HGドライブギアは歯数が30枚でピニオンの歯数5枚、ギア比 6.0:1 です。
HGギアは、綺麗に洗浄しストックしておきます。
バラバラにしたリールを組み立て作業に入ります。
ウォームシャフトベアリングの廃止
18ステラ(サイレントドライブ)から、ウォームシャフトピンのベアリングが廃止され、コツコツ音対策なのから、Oリング付きのブッシュになりました。
余談ですが、このウォームシャフト・ベアリング「境港のルアーフィッシング・強者どもが夢の跡」という改造マニアが集まるサイトでBB化されて、シマノが採用するに至った経緯が懐かしく思い出されます。(自分もBB-X改造してUpしてました。)
この機種は、ドライブギア、ピニオンギア、中間ギアの3点でしたが、モデルによってはギア比によって、ウォームシャフトを変更して、スプールのオシュレート速度を替えている物もあるので注意してくださいね。
ウォームシャフト(クロスギア)方式のリールは、部品点数が多く構造が複雑になるけど、スプールストローク(ロングストローク化)や、オシュレート速度の設計が柔軟にできる事がメリットですね。
S字カム方式だと、オシュレートギアの直径がストロークと同等になるので、柔軟な設計変更が難しくなりますよね。
XGギアを組み込みます。
最大の難関ローラークラッチ
18ステラ以降のモデルでは、ローラークラッチが小型化され『低摩擦ローラークラッチ』になりました。このローラークラッチ部品が小さくバラバラになると非常に厄介です。
今回は分解しないつもりだったのですが...
組立時にローラーを落下させてしまいました。
バネは必ず上記写真の方向で組付けて下さい。バネも小さく見えにくく、組付けの際にローラーが倒れやすく、6個のローラーを正規の位置に取り付けるのに苦戦します。
自分は、上記写真の方向に向け作業します。
赤のネジ穴を下方向に向けて置きます。ローラークラッチの金属リングのポンチマークを赤のネジ穴に合わせるとはめ込む事ができます。
この時、ローラーが倒れるとやり直しになります。慎重に作業してくださいね。
ローラークラッチにカバーを取り付けます。取付の際も突起や出っ張り、穴の位置関係が分かれば綺麗に嵌ります。
カバーが付けばローラーが落ちにくくなるので、ココまでくれば作業が少し楽になります。
この様にローラークラッチの取付けは、やっかいで気を使います。
今までのリールの感覚で分解すると、元に戻せなくなる方もいらっしゃるので気をつけてくださいね。
また、ローラークラッチの前側は撥水加工されているので、加工部分にオイルやグリスも使用できず、また手で触るのも厳禁です。
部品も個人では注文できませんので、バネやローラーを紛失すればメーカー修理になります。
XGギアのテスト
巻上長が、81cmから86cmと5cmアップしました。スプール径が 43㎜Φなので仕方ないですね。C3000系だと 47mmΦなので 巻上長は 94cmになります。
それでも、たかが5cmされど5cmなのです。
※ シマノの AR-Cスプールの場合、スプールエッジがはみ出しているので、最大巻上長に 93%を乗じた値(94cmなら 87cm)が 実際の最大巻上長になります。
レバーブレーキリールの BB-Xハイパーフォースには、XXG(ギア比 7.2)があるので、羨ましいですね。ステラにもギア比 7以上のモデルを出して欲しいなぁ。
本当は、ハンドル長も 45cmから、40cmまたは 38cmと短くしたいのだけど、我慢してます。
2020年度は、ほとんどベイトタックルばっかり使用していたので、スピニングタックルに触れる機会が少なかった一年になりました。
2022年3月 追記
22ステラが発売されました。
残念ながら C2500シリーズは ボディ変更になり、18ステラの#2500ボディから、22ステラでは #1000ボディに変更になり、ローターは新設の C2500ローターに変更となりました。
スプールサイズも直径が 1mm大きくなって 43~44/13.5mm(径/ストローク)となりました。
重量は少し軽くなったのですが、ボディがパワーダウンしたのが残念です。
*1:超々ジュラルミンに、耐久性能を向上させる特殊表面処理を行ったギア